テレビ通販番組に出演の時、常に1対1の関係を意識していると次第にテレビやおハガキのやり取りを通じてお客さまとの一体感が生まれ、気持ちのつながりを感じられるようになったという。
──お客さまのお顔がカメラ越しに見える気がするんです。
「リアルタイムでお客さまと直接コミュニケーションをとれると思うと無性に元気が出てくる」というから、なんとも香里らしい!
しかしいくら楽しいといっても、時には体力的につらい時もあるに違いない。
そんな時でも明るく、美しくテレビカメラの前に立てるのはなぜなのだろうか。
──お客さまは様々な事情を抱えていらっしゃいます。その中で貴重なお時間を割いてくださるのですから、私も頑張って、応えないわけにはまいりません。
中島香里の尽きない「お客さま愛」がある限り、クリスタルジェミーは輝き続ける、そう感じた記者であった。
前回は「お客さまの声」へのこだわりに迫ったが、香里のこだわりは一つだけではない!
ビジネスの荒波に飛び込んだ時からこだわっていた「あること」とは!?
香里はどんなに忙しい日々が続いても常に心がけていることがある。
それは『365日主婦』であること。
ビジネスの世界に飛び込むまでは専業主婦だった自分。
今でも、「美白の女神(ミューズ)」である前に、社長である前に、一人の主婦なのだ。
超多忙な日々を過ごす香里には、料理、洗濯、掃除など様々な家事をこなすことは大変なはずだ。
どうやってビジネスと家庭を切り替えているのだろうか?
──この料理で夫の血糖値が下がりました! 主婦として最高に嬉しいです!
これも香里の『夫愛』のたまものだろう!
「主婦として家族の食事をおろそかにしない」。
これは香里が仕事を始めるときに決めたルールだという。
香里を見ていると超多忙な日々の中で「主婦である自分」を大切に守っていることに気づく。
さらに旦那様とのこんなエピソードを教えてくれた。
まだまだ結婚して間もない頃、香里はある習慣で旦那様を驚かせたことがあるらしい。
それは無駄な電気は消しまくること!
廊下の電灯も枕元の電灯もリビングの電灯も、無駄な電気がついているとわかればすぐさま消していく新妻香里。
旦那様からは「お嬢様育ちなのになんでそんなに電気を消しまくるんだ?」と尋ねられたという。
クリスタルジェミーのお客さまの中には主婦と仕事を両立している人も多い。
家族の食事作り、掃除、洗濯、いろいろな家事をこなさなければならない主婦にとって、1日5分であっても美容にかける時間を作るのは大変だ。
──忙しい主婦にとっては「いかに手抜きをしてキレイになれるか」が大事!
時間に追われる主婦のために、香里は貴重な時間を使って最大の効果が期待できる商品の開発を目指しているという。
これは香里自身が超多忙な生活を送りながら主婦であることをおろそかにしないからこそ気づくことができる部分なのだろう。
たとえば1本でW洗顔の手間が省ける洗顔料や、8役をまかなうBBクリームなど、主婦の発想で開発した商品は予想を上回る大反響となったそうだ。
そしてもう一つ、主婦ならではの発想が商品開発に反映されているという。
主婦が家計を握っているご家庭がほとんどではないだろうか。
毎日の食費、教育費、マイホーム購入資金など、計画的に家計を管理している主婦は倹約家であると相場が決まっている。
コストパフォーマンスに優れた商品でなくてはお財布の紐が緩まないということだ。
──"安い"からおトクなだけではない、"本当に"おトクな商品を目指しています。
この言葉を象徴するこんなエピソードを紹介しよう。
クリスタルジェミーには『ジェミークリスタルローズ ボディウォッシュ』という商品がある。
この商品、ボディウォッシュとしては決して安いわけではない。
ボディウォッシュには洗顔料と同じ専用泡立てネットがセットになっているため、コストが嵩みどうしても販売価格が高くなってしまうのだ。
そこで香里は発想の転換をする。
容器のポンプに工夫をこらし、1回のプッシュでボディウォッシュが出過ぎないようにしたのだ!
記者が驚いたのは、普通は「多く出して、早く使い切らせたい」と思うのに・・・なぜに?ということ。
改善の方向がまさしく主婦目線・お客さま目線なのだ。
平均的なポンプなら1回で3 cc出るところを、0.65ccにした。
少ない量だが泡立てネットがあるから充分泡立てることができる!
毎日使っても9.7ヵ月も持つ量だ。
場合によっては、付属のネットの方が先に傷んでしまう……というケースもあるらしい。
長期的にみれば、なんてコストパフォーマンスに優れたおトクな商品だろう!
……でも会社で「ちょっと待った!」と声が上がったりしないのだろうか?
──本当のCS(顧客満足度)を求めればそこにいきつきますから。
「とんでもないものをつくってくれたと夫から言われるんですよ」と笑顔で教えてくれたが、経営者としてその意見は当然だといえる。
1回のプッシュで量が多く出た方が早く商品が減って新しいものに買い替えてもらえる。
それが業界の常識なのだ。
けれどそれは香里が考えるお客さまへのサービスではない。
お客さまが求める商品、本当に顧客満足度の高い商品をお届けすること
──その香里の誠実さの前に「業界の常識」なんて意味を持たないのだ!
さらに有名な「あの言葉」も実は「もったいない精神」から生まれたという!
通常、化粧品はそれぞれ有名な女優やモデルがイメージモデルに起用される。
しかしクリスタルジェミーのイメージモデルは中島香里ただ一人!
そこにも「お客さまのために」の精神が込められているらしい。
──「私が証明です!」と訴えればお客さまも私たちも一石二鳥だと気づいたの(笑)
現在香里が登場している媒体と回数分のギャランティーをタレントに支払うとすると億単位の費用がかかる。しかもスタイリスト、ヘアメイク、衣装もすべて経費となると、経費を回収するためにその分を商品価格に上乗せしなければならない。
商品価格が高くなってしまうのだ。
そもそもクリスタルジェミーの一番のヘビーユーザーである香里が、自分のお肌と体験談を全面に出してアピールした方が、より説得力は増し広告効果が高い。
しかもタレントを起用した場合のギャランティーをまるっとカットすればその分商品に還元できる!
お客さまにとっても会社にとってもおトクな策が、香里が広告塔になることだったのだ。
商品開発、広告……すべてに「お客さまのために」という精神を忘れない中島香里。
その強い信念に脱帽せずにいられない!
主婦であること。
『かおり道』を通じてそのこだわりを強く感じられた読者も多いだろう。
社長として「お客さまの声」を大切にし、「主婦目線」を商品開発に生かす香里。
広告塔としてはいったいどんなことにこだわっているのだろうか……!?
※掲載内容は2013年当時の情報です。